株式会社日立物流は、当社グループ会社のESA　s.r.o（以下、ESA社）が、EC事業者向けに返品物流事業（リバースロジスティクス）を提供しているチェコの物流事業会社Vlková Partners s.r.o（以下、VP社）から事業を譲り受けることで合意しましたのでお知らせいたします。

VP社は、欧州で最大手のEC事業者グループの１社を顧客としており、近年の欧州における旺盛なEC需要を背景に、アパレルECの返品業務を受託して事業を拡大してきました。ESA社はこれまでもVP社から業務の一部を受託し、パートナーシップを構築してきましたが、今後ますますリバースロジスティクスが拡大するという判断のもと、すべての事業を譲り受けることを決定しました。日立物流グループは中期経営計画LOGISTEED2024において、「海外事業の強化・拡大」を重点施策の一つに掲げており、まずは今回のESA社による事業の譲り受けで欧州域内ECのリバースロジスティクス事業をサービスメニューの一つとし、さらなる事業展開をめざすものです。

欧州におけるEC市場は、新型コロナウイルスの影響による生活様式の変更や、高いインターネット普及率を背景に、中国、米国に次ぐ第三の市場となっており、今後もさらに成長が見込まれています。また、欧米ではECの返品率は高く、特にアパレルは非常に高い返品率であり、市場の拡大に伴い、返品物量も増加している状況です。ＥＣ事業者にとって返品対応はマネジメントにおける重要な要素の一つともされ、今後、コスト競争力が高い東欧に進出するとの見込みから、リバースロジスティクス事業として当社グループ欧州事業とのさらなるシナジー創出が期待できます。

なお、今回の事業譲り受けによって、ESA社のリバースロジスティクス処理能力は、2024年にはおよそ6倍に拡大します。

2022年６月１日予定